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ガリレオ時代の自然研究

研究課題

研究課題/領域番号 05680060
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 科学技術史(含科学社会学・科学技術基礎論)
研究機関金沢大学

研究代表者

田中 一郎  金沢大学, 教養部, 助教授

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードガリレオ / 近代科学
研究概要

本研究では、ロベルト・ベラルミーノ、クリストファ・シャイナー、チェーザレ・クレモニーニ、およびガリレオ・ガリレイを中心として、彼らの自然観がどのようにして形作られたか、彼らの自然観はどのように影響しあっていたかを考察した。
ベラルミーノ、シャイナーその他のローマ学院に学んだり、そこで教鞭をとっていた人びともまた、通説とは異なり、中世を通じて信じられていたキリスト教的=アリストテレス的自然観の欠点と限界を感じており、その改善に努めていたということが明らかとなった。この点では、クレモニーニやガリレオと変わるところがなかったのである。
ただし、ローマ学院の関係者たちは現実の世界を説明でき、しかも聖書の記述と矛盾しない理論を探し求めていたのに対し、クレモニーニはアリストテレスをアラビアの哲学者アヴェロエスに従って再解釈することでその有効性を回復させようとしていた。ガリレオの場合はまったく異なり、観測された事実から出発して理論を構築していた。もっとも経験を批判抜きで受け入れることはなかった。彼の重要性はしばしば言われるように、経験、あるいは観測を重視したということにあるのではなく、それを処理する際に採用した方法のほうにあると考えるべきである。
このような事実を考慮して、彼らの間に生じた論争は旧来の理論に固執する保守主義者と経験のみに基づいて議論を進めていた進歩的な人びととの対立といった図式で理解できるものではなく、旧来の理論とは調和しない経験的事実をどのように評価し、キリスト教的世界観に取り入れていくかという態度の相違から生まれたということを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田中一郎: "ガリレオ・ガリレイとその時代" 中央公論社(仮題)(出版予定), (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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