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運動中突然死の発生機序としての心臓疲労に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05680109
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 体育学
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

武者 春樹  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (10182073)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード心臓疲労 / 心筋障害 / トロポニンT
研究概要

過激な運動による心臓への影響をサロマ湖100Kmマラソンにおいて検討した。昨年の報告に示したように、100Kmマラソン後には一過性の心機能の低下を認めるが、それが運動中の突然死の原因となり得るかは不明である。本年度は、100Kmマラソン後の一過性の心機能低下が疲労によるものか否かを骨格筋障害と鑑別することを目的として検討を行った。従来、心筋逸脱酵素の変動は、骨格筋障害と交差を有することから判別できなかったが、トロポニンTにより心筋障害の診断制度は高まった。本年度は、骨格筋障害に特異性の高い炭酸脱水素酵素III型とトロポニンTとの対比により、骨格筋障害と分離した心筋障害の有無を検討した。トロポニンTは79名、炭酸脱水素酵素III型は49名でマラソン前及び直後において測定した。マラソン直後に於てトロポニンTが正常値以上に増加した例は、79例中51例(65%)であり、最高は正常値の26倍に達した。一方、骨格筋障害に特性の高い炭酸脱水素酵素III型は、マラソン直後では全例で正常値以上に増加し、骨格筋障害が生じたと推定された。両者を測定した49名に於てトロポニンT増加量と炭酸脱水素酵素III型の増加量との間の相関関係は乏しく、特に心筋障害の指標であるトロポニンTが正常値の3倍(0.75ng/ml)以上に増加した17例に於いてはr=0.371と相関を認めず、両者の増加が別の機転によるものと推察され、トロポニンTの増加は心筋障害に基づくものと考えられた。以上より、過激な心臓負荷となる100kmマラソンにおけるトロポニンTの増加は、骨格筋障害ではなく心筋障害を反映していると考えられ、過激なスポーツにより心筋障害が生じると推定された。

報告書

(2件)
  • 1994 実績報告書
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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