研究課題/領域番号 |
05680122
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人文地理学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
手塚 章 筑波大学, 地球科学系, 助教授 (60155455)
|
研究分担者 |
奥野 隆史 筑波大学, 地球科学系, 教授 (10092511)
西村 孝彦 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (30142277)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 地理思想 / 戦前 / ドイツ地理学 / フランス地理学 / 日本 / ラッツェル / 人文地理学 / ドイツ / 地理学 / フランス |
研究概要 |
日本やアメリカ合衆国、イギリスなど、高等教育機関への地理学の進出が遅れた国々では、どの国も初期段階で、先進国たるドイツとフランスの地理学思想の大きな影響力をこうむってきた。本研究は、日本における独仏地理学思想受容の実態を、公刊された印刷物や主要地理学教室における蔵書内容をはじめ、種々の資料に基づいて具体的に明らかにすることを目的として出発した。研究テーマを掘り下げて考察するために、役割分担としては研究代表者の手塚がドイツ地理学思想、とくにラッツェルと日本地理学との関係を考察し、研究分担者の西村がフランス地理学思想、とくにヴィダル=ドゥ=ラ=ブラ-シュおよびドゥマンジョンの日本地理学界への影響を考察することとした。 わが国におけるラッツェルの影響については、その非常に複雑な様相が明らかになった。ラッツェルの著作に対する引用ないし参照は多数にのぼり、部分的な翻訳の試みもさまざまな人々が試みた。しかし、その内容を検討すると、部分的であり、また不正確な理解が多く、かつ多分に間接的であったことが明らかになった。戦前期、ラッツェリアンとして著名だった石橋五郎の講義ノートを発掘することができたのは、本研究の大きな成果であった。 フランス地理学思想の影響については、主として担当された西村氏が平成6年冬に急逝されたため、残念ながら研究成果の取りまとめが不可能になった。 独仏地理学文献の翻訳状況については、研究分担者の奥野が完全なリストを作成した。英語文献をはるかに上まわる独語文献が翻訳の対象になっていたこと、しかも、その内容が人文地理学および政治地理学にかたよっていることが明らかになった。
|