研究課題/領域番号 |
05680139
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然地理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 淳 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (80165894)
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研究分担者 |
篠田 雅人 東京都立大学, 理学部, 助教授 (30211957)
沖 大幹 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (50221148)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 降水特性 / 熱帯気候 / 日変化 / 季節変化 / モンスーン / 気候変動 / 大気-海洋相互作用 / 豪雨 / モニスーン / 雨滴粒径分布 / 季節内変動 / 日最大降水量分布 / 大気-海洋-陸面相互作用 |
研究概要 |
本研究では、熱帯における日変化・季節変化・長期変動の3つの時間スケールで、降水の特性を地上での降水量観測データと気象衛星によるデータを利用して解明することを目的として研究を進めた。降水量データとしては、時間データをマレーシア・ベトナム・日本より入手した。日データは、インドネシア・ネパール・マレーシア・ベトナム・バングラデシュ・中国等より入手、また日データは、アメリカのCDIAC及びNCARより主に入手して解析を進めた。その結果、日本とマレーシアにおいて10年平均の時間降水量より、海岸部と内陸部の地域差及び熱帯と温帯の差を明らかにした。マレーシアでは降水の日変化その季節変化と風との関係も解明した。日単位の時間スケールでは、グローバルは日最大降水量の分布を明らかにし、日本を含む西部太平洋地域で、とくに豪雨が強いことを示した。季節変化スケールでは、対流活動の示標となるOLRと、半旬降水量を解析し、西部北太平洋熱帯地域が海洋上にありながら、顕著なモンスーン気候を呈することを12年平均値より明らかにした。またこのようなモンスーン気候が形成されるメカニズムを大気-海洋相互作用の観点より解明した。また同地域で卓越する季節的変動の気候学的様相を明らかにし、日本の季節現象である梅雨・秋雨との関係を指摘した。長期変動の時間スケールでは、タイの降水量が東太平洋の海水温変動と関係していること、熱帯アフリカやインドでの降水量変動がインド洋の長期的な海水温変動と関係していること、全熱帯地域の降水量変動の地域的様相が、海盆スケールでの海水温変動の地域性・季節依存性と関係していること、が解明された。全体として熱帯の降水量変動に対する海水温の影響の大きさが浮きぼりとなり、各地域における具体的な変動プロセスの解明が今後の課題として残された。
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