研究課題/領域番号 |
05680224
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田邉 隆 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (80155192)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 音声 / 音楽表現 / 倍音構造 / FFT解析 / 主成分分析 / クラスター分析 / 息の流れ / 換声区 |
研究概要 |
女声に限定した音声標本に対して、FFT(高速フーリエ変換)解析を行った。本研究では、主観的評価に陥りやすい音楽表現の評価に対し「息が流れた状態(音楽的な表現)」と「息が止まった状態(非音楽的な表現)」の音声標本を倍音構造の視点から分析し、客観的な音楽表現についての評価方法を提示した。 本研究で示した評価の方法は、1音声について、FFT解析データ(16地点のサンプリング×512分割)を主成分分析及びクラスター分析することである。特に主成分分析では、2次元座標で各標本の位置が示される利点があるため、この分析手法を行うことにより、音楽的な表現と非音楽的な表現とは異なる方向に位置していることが示された。この様に各標本の方向性が示されることで、音楽表現が熟練する過程を時間的推移の視点で示すことも可能となった。すなわち、学習者の上達の記録として示すことができる。 また、解析結果を個人の音声記録として整理し蓄積することにより、個人内における音声変容過程の比較に留まらず、より多くの音声との比較が可能となり、発声指導を含み歌唱指導(学習)上の資料提供も可能となった。本研究で用いた手法により、従来曖昧に判定されていた「換声点(区)の特定」や「声種の判定」についても、基礎データを提供できると考える。 今後は音声のデータベース作成を行い、さらに解析による判定と聴感覚による判定との照合を行い、熟練者が指向する音楽表現の方向性について検証することを計画している。なお、本研究の報告書(1〜115頁)を平成6年3月4日に作成した。
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