東北6県および北海道の全中学校約2千校に校歌に関する調査票を郵送し、回答を求めた。調査票の内容は校歌詞、作詩・作曲者、校歌制定年次、学校の創立又は統合年次、皆で校歌を歌う場合などである。一回目の依頼では回収率50%にすぎなかったので、再度依頼して約85%の回収率に達した。 東北各県については、一覧表の作成が終り、歌詞の内容を環境要素別に集計すると下表の通りである。各県の自然環境の相違が反映しており、平成3、4年度の科学研究費による東海・北陸の中学校校歌に関する調査結果とも相違し東北の風土性が見られる。山地については、福島・山形・宮城3県についての作図を終わったが、「山岳圏」を指摘できる。次年度には、室内における作業と文献研究を進めると共に、現地調査を加え、風土の教育的機能をより明らかにしたい。
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