研究課題/領域番号 |
05680314
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報システム学(含情報図書館学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松浦 敏雄 大阪大学, 情報処理教育センター, 助教授 (40127296)
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研究分担者 |
荻原 剛志 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助教授 (90231224)
浅田 匡 神戸大学, 人間科学研究センター, 講師 (00184143)
大川 剛直 大阪大学, 情報処理教育センター, 助手 (30223738)
藤川 和利 大阪大学, 大型計算機センター, 助手 (30252729)
下條 真司 大阪大学, 大型計算機センター, 助教授 (00187478)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ネットワークニュース / 記事評価 / モニタリング / 情報フィルタリング / 電子ニュース |
研究概要 |
本研究の目的の一つは、電子ニュースにおいて、読者が手間をかけずに記事のS/N比(全記事に対する自分の読みたい記事の割合)を向上させるための方法を見出すことにある。このために、電子ニュースシステムを改造し、読者が電子ニュースを読むときの行動(記事を読む速さ・時間、保存したか否かなど)を自動的にモニタする仕組を組み込んだ。さらに、読者の行動と記事の重要性の関係を調べるため、電子ニュースシステムにアンケート収集機能を組込み、利用者がそれぞれの記事を読んだ後で、どのような印象を持ったか(記事が有用であったか、他の人に薦めるかなど)を3〜5段階評価として収集するアンケート調査を行った。この調査では、1,500名の学生から、延べ15万件の記事についての情報を得た。 それらの分析結果から、各記事の平均閲覧時間(各記事に対して、その記事を読んだすべての読者の平均閲覧時間)と記事の有用性に正の相関が比較的高いことが分かった。また、予想に反して、記事を読む速度と記事の有用性の間には強い相関は見られなかった。調査の結果をもとに、平均閲覧時間が50秒以上の記事を抽出すると、有用な記事の40%を70%の精度で(抽出した記事の70%が有用である)取り出すことができることが分かった。ニュースグループ毎に閥値を変更することでこの精度をあげることができる。 今後は、このアンケート結果を基に、読者の行動より得られるモニタ情報を記事の書き手および他の読者に帰還させ、それらの情報を利用して利用者の手で情報の取捨選択を行える仕組みを提供すること、および、このような情報を利用者に帰還すること自体が与える影響を調べる必要がある。また、マルチメディア情報を含むニュース記事に対して、画面上でどのように表示するのが分かりやすいかという点について実験を行ない、効果的な情報提示方法を得ることも今後の課題である。
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