研究課題/領域番号 |
05680346
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会システム工学
|
研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
今澤 明男 金沢工業大学, 工学部, 講師 (20148141)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 補修用部品 / 非現流部品 / 需要予測 / 生産計画 / 多目標計画法 / 法人税 / 死蔵品 / 経済性 |
研究概要 |
すでに生産が打ち切られた製品の補修用部品について、その確実な供給を経済的に実現するには、「いつ、どれだけの量を生産し、保管するか」が重要な問題である。本研究においては、この点について耐久財生産企業での実態調査を行い、これをもとに問題を定式化し、企業にとっての適切な生産・在庫・供給計画方法の提案を試みた。結果は以下のとおりである。 1)長期間の在庫保持によって発生する保管コストならびに資本のコストと、長期間の生産設備および生産技術を維持するためのコストに着目し、将来の需要が既知との条件のもとで、これらのコスト全体を最小化する計画方法を導出し、さらに法人税等所得関連税の影響も考慮した計画方法を導出した。 2)製品本体ならびに当該部品の寿命がそれらの物理的劣化によってのみ決定される場合を取り上げ、将来の補修用部品の需要の予測を行ったうえでの、前出のコストに死蔵品の保管ならびに廃棄のコストを加えた総コストの期待値を最小とする計画の策定方法を導出した。 3)製品本体の寿命が経済的要因など非物理的要因によっても左右される場合は、補修用部品の需要の予測が困難であることが多い。このような場合、将来における多数の可能なケースを想定して計画を作成することになるが、これに多目標計画法を導入することを考え、定式化を行い、シミュレーションにより有効性を検証し、有効であるとの結論を得た。 以上の3つの結果について現在は未発表であるが、1)および2)に関しては論文投稿準備中であり、3)についても追って発表予定である。 なおこれらは、部品を1品目にしぼった場合の方法であり、他の部品の生産・保管・供給とは独立に計画を策定できることを前提としている。相互に関係を持つ複数の部品を対象とした計画の策定方法を提案することが、今後の課題として残った。
|