研究概要 |
本研究課題に対して平成5年度,平成6年度の2年間において次のような研究を行った。CIMシステムにおける,開発・設計部門と生産管理部門との連携に重要な役割を果たす製造技術情報システムを構築した。このシステムは,CADで設計された図面を基に自動的に部品展開を行い,(1)製造図面,(2)構成部材表(3)受入検査規格表,(4)工程検査規格表,(5)完成検査規格表,(6)購買仕様書,(7)作業標準書,(8)製造基準工程表(9)標準手配番数表(10)原価計算書までを自動的に作成しさらに,その技術情報をノウハウとしてデータベース化を行った.その結果,開発・設計と製造の一元化が可能となり,製品の設計・開発から製造までのリ-ドタイムの大幅な短縮が実現し,経営の効率化を図ることができた.また,システムの経済性評価のための基準を作成するとともに,現実の経営から得た図面を基に製造技術を作成することにより,本研究の有効性を示した.さらに,CIMシステム導入のための,コンピュータ・ネットワークおよびエンジニアリング・データベースによる有機的な結合を行い,最終的には総合的CIMシステムを構築することが可能となった. そしてその成果は,学術論文としては,日本経営工学会誌2編,オフィス・オートメーション学会誌に2編,日本経営システム学会誌2編,Computers Industrial Engneeringに2編およびInternationl Conference on Production Researchに5編,オフィス・オートメーション学会北京国際大会に4編掲載された.また,口頭発表は日本経営工学会,オフィス・オートメーション学会等で16件行った.さらに,出版物として1冊を刊行した.
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