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熱水地帯における地すべり・崩壊の発生機構

研究課題

研究課題/領域番号 05680363
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 自然災害科学
研究機関三重大学

研究代表者

川邉 洋  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (80126036)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード熱水 / 地すべり / 火山活動 / 自然電位 / 間隙水圧
研究概要

熱水や噴気が関与する崩壊・地すべりを、1)火山地帯で噴火活動を伴って発生するもの、2)火山地帯で平常時の火山活動に伴って発生するもの、および3)非火山地帯で構造的要因により発生するもの、に分け、1)については普賢岳噴火に伴う島原・眉山の動態の現地観測を実施し、また2)については箱根・早雲山地すべり、3)については新潟県柵山地すべり、長野県地附山地すべり、大分県山際地すべりを取り上げ、発生当時の状況を調べた。
まず眉山では、長崎営林署と市役所によって計測されている山体変動や水位等の測定データを収集するとともに、熱水の賦存状態や動きを調べる目的で、大地の自然電位、比抵抗の測定および湧水の同位体分析を行った。時系列データにはとくに変動は見られず、また湧水の同位体比も天水の域を出るものはなく、今のところ熱水と山体変動の因果関係を示すデータは得られていないが、眉山一帯のマッピングにより、山体内に優勢な地下水が存在し、高所から低所へ流動している様子が捉えられた。また、地質や岩質の違いが鮮明に自然電位に反映していることから、逆に自然電位より地盤の破砕度を推定し、連続測定や繰り返し測定のための適地を選別することができた。さらに、自然電位の等値線図ができ、今後の測定データを解釈する上での有力な資料が得られた。
一方、事例調査では、期待したデータが揃っている場合はほとんどなかったが、上記の地すべりすべてで、発生の1ヶ月〜数日前に群発性の地震が極く近辺で発生していたことが確認された。また、土石流堆積物の温度が数日後でもかなり高温だった(早雲山)、電気伝導度が極めて低い被圧地下水の異常湧水が発生した(山際)、などの熱水の関与を示唆する現象が生起していたことが判明した。しかし、事例調査には限界があり、メカニズムにまで踏み込むためにも、島原で実施中の観測体制を今後も維持してデータの収集・解析を行うつもりである。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-03-31   更新日: 2016-04-21  

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