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比較災害論による災害文化の形成と衰退に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05680366
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 自然災害科学
研究機関京都大学

研究代表者

河田 恵昭  京都大学, 防災研究所, 教授 (10027295)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード比較災害論 / 洪水災害 / 津波災害 / 水防 / 災害情報 / 知恵 / アンケート調査 / 災害文化 / 防災教育 / 地域性 / 都市化 / 水害常襲地帯 / 氾濫災害 / 自主防災
研究概要

本研究は、流域の都市化などの環境変化に伴う災害文化の衰退と育成方法を検討し、それを防災、減災に役立てるための基本的な条件を明らかにしようとしたものである。まず、初年度は高知県における洪水災害を取り上げ、都市化の進捗状況の相違する複数の地区でアンケート調査を行った。次年度は高知県と三陸地方の津波災害を取り上げて、比較災害論の立場から前述の問題について検討を行った。その結果、高頻度災害である洪水災害についても、無災害期間が長くなると、被災経験を聞く機会より話す機会が少ないという事実によって、災害文化が衰退することがわかった。さらに、居住年数の長期化にともなって被災経験が豊富になり、災害への関心が高まり、防災の知恵が保存される傾向が見いだされた。また、被災後に治水事業が完了したところでは、防災対策への関心が低下して、同時に知恵も衰退することが認められた。同じ津波災害で三陸地方と高知県では、前者に災害文化が形成されており、後者ではそれが衰退していることが見いだされた。それは、津波という低頻度災害ながらも被災経験の多さでは三陸地方が高知県より多く、これに比例しているといえる。そして、災害文化の具体事例として自主防災組織の組織率に現れており、、その被災経験によって得られたまえぶれや言伝えなどを地域で共有して初めて文化として成り立つことがわかった。さらに、災害文化を防災・減災に結びつけるために、マスメディアが発達した今日では、まず伝承の方法として、ビデオやテレビ番組、映画などの視覚に訴えることや、学校や行政の指導によって具体的に避難行動を繰り返すことによって災害を日常的なものに考えられるようにすることが最善であることがわかった。

報告書

(3件)
  • 1994 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (13件)

  • [文献書誌] 河田恵昭: "水害常襲地域における災害文化の育成と衰退" 京都大学防災研究所年報. 第36号B-2. 615-643 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshiaki Kawata ほか: "Comparative Study on Tsunami Disastevs in Kochi and Sanriku Coasts" Proc.IUGG/IOC International Tsunami Sym.533-543 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 河田恵昭: "水害常襲地域における都市化に伴う災害文化の形成と衰退について" 自然災害科学. (発表予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kawata, Y., S.Tamai and S.Matsuda: "Growht and Decay of Disaster Culture in Flooding-Prone Area" Annuals of DPRI,Kyoto Univ.No.36 B-2. 615-643 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kawata, Y., S.Tamai and S.Matsuda: "Comparative Study on Tsunami Disasters in Kochi and Sanriku Coasts" Proc. IUGG/IOC Inter. Tsunami Sym.533-543 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kawata, Y.: "Effect of Urbanization of Growht and Decay of Disaster Culture in Flood Prone Area" Journal of Natural Disaster Science. (in preparation).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 河田恵昭: "史資料解析による地球温暖化に伴う海象・気象の変化-近世から現在まで-" 第2回地球環境シンポジウム講義集. 7-12 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 河田恵昭: "高潮・津波防災" 1994年度水工学に関する夏期研修会講義集. B21-21 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 河田恵昭: "沿岸域の治水と親水、沿岸都市域の水災害及び沿岸都市防災論" 『21世紀の沿岸都市域の水災害と水環境の展望と問題点』講習会テキスト. 97-116 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 河田恵昭: "海岸災害とその防災マネージメント" 瀬戸内海研究フォーラムin大阪. 25-28 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshiaki Kawata: "Disaster reduction and amenity-oriented function・" Proc.Civil Engineering and Urban Development and Renewal.69-72 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshiaki Kawata: "Characteristics of Urban Natural Disasters and Its Scenarios Toward catasthe" Proc.Disaster Management in Metropolitan Areas for the 21st Century,IDNDR Aichi/nagoya. 41-56 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 河田 恵昭: "水害常襲地域における災害文化の育成と衰退" 京都大学防災研究所年報. 第36号B-2. 615-643 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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