研究課題/領域番号 |
05680368
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80144393)
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研究分担者 |
大久保 賢治 京都大学, 防災研究所, 助手 (50135612)
細田 尚 京都大学, 工学部, 講師 (10165558)
井上 和也 京都大学, 防災研究所, 教授 (50026126)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 高潮 / 洪水 / 高潮氾濫 / 洪水氾濫 / 海面上昇 / 湾域都市 / 台風 / 流木 / 地下街 / 津波 |
研究概要 |
わが国の社会・経済活動の中心をなす巨大都市はいずれもベイエリアに立地しており、さらに海域の埋立等によって高度の発達を続けて、複雑な一大システムを形成している。一方、今後の地球環境の変化の中でも温暖化が最も懸念されており、温暖化による海水の膨張等によって来世紀には65cmから1mの海面上昇が見込まれている。すなわち、わが国の中枢都市の内的。外的災害環境は悪化の一途をたどっており、高潮や洪水による巨大氾濫災害の発生が憂慮されている。このような災害の防止・軽減には、予測される海面上昇、台風規模・頻度の変化・湾内の埋立による境界条件の変化の下での高潮、洪水およびその重畳を的確に予測して、災害原因を直接排除する方策を講じていくことはもちろん、万一直接防御手段が敗れて巨大氾濫が生じた際に起こる現象を予測・解明し、そのようなときでも、災害を最小限に抑えられるような、災害に強い都市のあり方を整備していくことが必要である。本研究はこのような問題に対する諸対策を講じていく上で必須の手法を開発、構築しようとするものであって、以下の点に焦点を絞り平成5年、6年の2年間にわたり研究を行ったものである。すなわち、(1)地球環境および都市立地環境の変化を考慮した高潮・洪水氾濫の規模予測に関する研究、(2)高度に発達した湾域都市での高潮・洪水の氾濫水理に関する研究、(3)高潮・洪水氾濫時の人間行動を考慮した人的被害の予測および避難システムに関する研究、(4)ライフライン、家屋等の直接、間接被害の予測および被害の拡大化に関する研究、(5)(1)〜(4)の成果をもとに、湾域都市における高潮・洪水氾濫災害の危険度評価に関する研究、を行い、ハザードマップおよびリスクマップの作成を可能にするような基礎研究に焦点を絞った。今後、大いにここで示した手法が応用されることを期待するものである。
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