研究概要 |
1.衛星画像データの検索と取得 まず対象となる雲仙・普賢岳のシーンの検索,観測時期の選択を行うため,リモートセンシング技術センターにおいて宇宙開発事業団が受信・保存している当該地域の検索を行った。センサーとしては,JERS-1/SAR,JERS-1/OPS,SPOT/XS,SPOT/PAを選択した。 2.画質評価 これまで宇宙開発事業団,および通産省資源調査所の調整によりJERS-1/SARデータの一般ユーザへの配布時期が大幅に遅れたため,画像データ取得後の画質評価も大幅に遅れることになった。合成開口レーダ・データは観測後の生データから各種の処理パラメータを設定し,実画像を再構成するため,パラメータの選択によっては鮮明な画像が得られない。実際に宇宙開発事業団から取得した画像データを評価したところ,必ずしも良質のものではなかった。具体的はコントラスト処理が十分ではなく,シャープな画像が再生されていない。 3.溶岩ドームの検出 東京大学大型計算機センターにおいて溶岩ドームを含む普賢岳周辺の地域の抽出を行い,地形図とのレジストレーションを行い,これまでの航空機観測,地上観測との同定を行った。これらの結果,画質自体は必ずしも良質ではなかったが,合成開口レーダの特質から,レーダの斜めからの照射により,3次元的把握が可能となり,溶岩ドーム同定が可能となった。
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