研究課題/領域番号 |
05680395
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
尾田 年充 広島大学, 工学部, 教授 (60034550)
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研究分担者 |
川崎 謙 高知大学, 教育学部, 助教授 (00116451)
多幾山 憲 (多幾 山憲) 広島大学, 工学部, 助教授 (40112180)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ホローカソード放電 / ヘリウムプラズマ / シース電場分布計測 / レーザー誘起蛍光 / 禁制遷移 / 四重極遷移 / 偏光特性 / 準安定原子 / 電場分布計測 / 四極子遷移 / 準安定準位 |
研究概要 |
本研究では、放電プラズマ中に電場が存在する場合、シュタルク効果による禁制遷移とこれと競合過程になり得る四重極遷移の関係を解明することを目的に、ヘリウムのホローカソード放電プラズマの陰極暗部と負グロー部とで、これら両遷移の関係を実験・理論の両面から明らかにし、この結果をプラズマ中の電場分布計測法に応用する。研究成果の概要は以下の通りである。 1.平行平板型ホローカソード放電管で、ヘリウムガスを1 Torr前後で調節して陰極暗部と負グロー部を明瞭かつ安定に形成し、レーザー誘起蛍光法により、一重項準安定準位から共鳴励起、シュタルク効果による禁制遷移及び四重極遷移にもとずく蛍光を偏光特性も含めて詳細に観測した。この蛍光に及ぼすプラズマ中の原子過程の影響も衝突放射モデルをもとに解明した。 2.電場分布測定として、陰極暗部でのシュタルク効果による禁制遷移と負グロー部での四重極遷移にもとずく蛍光の強度比を求めて陰極暗部のイオンシースによる電場分布を従来よりも高い精度で決定することができた。 3.さらに新しい電場分布計測法として、レーザー誘起蛍光の偏光度だけを求めれば、電場強度が決定できることを見いだし、実際に陰極暗部のシース電場測定に精度よく適用できることを示した。測定下限は、プラズマ条件に依存するが、10V/cm程度であり、極めて有用な計測法となるであろう。 4.今後は、比較的高密度プラズマの場合、プラズマの微視的電場の影響を補正する手法を開発する。また、計測法の適用範囲を広げるため、三重項準位系での実験も行う。
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