研究概要 |
平成5〜6年度の研究成果の概要は下記の通りである。 1.LD励起個体レーザードライバーの概念設計:波長0.35μmでの出力4MJ、繰り返し率12Hz,効率12%の半導体レーザー(LD)励起個体レーザードライバーの概念設計を行ない、7.9円/kWhの電気コストを実現可能であることを示した。 2.概念設計の実験的検証:LD励起個体再生増幅器のエネルギー抽出効率とLD励起ディスク型個体増幅器のエネルギー抽出効率との実験値は、理論予測と良く一致した。このことは、概念設計を理論的に検証したことを示している。 3.個体レーザー媒質の分光学的特性評価:Nd:ガラスとYb:ガラスの分光学的特性を比較し、Yb:ガラスは1.7msの長蛍光寿命を有し、そのLD励起波長は976nmであることを示した。 Yb:ガラスレーザーのエネルギー蓄積効果評価用コヒーレント光源の開発:波長976nmで光励起して蛍光を測定するために、パルス幅6nsの976nmコヒーレント光をKTP光パラメトリック発振器で発生させ、エネルギー蓄積効果の評価を可能とした。 5.熱複屈折の2次元分布測定:円偏光を用いた回転検光子法により熱複屈折の2次元分布測定を可能にした。測定できた熱複屈折に基づいて透過損失を評価し、LD励起ディスク型Nd:YAG増幅器のエネルギー抽出効率の理論値からの低下原因を明確にした。
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