研究課題/領域番号 |
05680446
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村松 久史 京都大学, 防災研究所, 教授 (40200307)
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研究分担者 |
西 憲敬 京都大学, 防災研究所, 助手 (00222183)
岩嶋 樹也 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 教授 (80025478)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 対流圏オゾン / 光化学 / 輸送 / 日射 / 風速 |
研究概要 |
オゾン、気象要素(風速、風向、日射量等)の観測を宇治(京都大学防災研究所)および北花山(京都大学理学部地球物理学教室、分室)の2箇所で実施した。得られた結果を要約すると以下のとうりである。 北花山での昼間(9-20JST)のオゾン濃度の観測値(月平均値)に対する光化学の影響は3-10月は正味の生成であり、11-2月は正味の消滅である。昼間の全期間の平均では観測値は32ppbvであり、このうち輸送による寄与が25ppbv、光化学生成の寄与が7ppbvである。夜間のオゾンに対しては、(光)化学は正味の消滅の効果を与える。観測値の平均は16ppbvであるがこれは輸送の寄与21ppbvと(光)化学による消滅の寄与5ppbvから成っている。日平均のオゾン濃度に対する境界層内の光化学の影響は4-10月が正味の生成であり、11-3月が正味の消滅である。年平均の光化学の寄与は+0.2ppbvの正味の生成であるが、これは年平均の観測値23.2ppbvに対して無視できる大きさである。これは全期間の昼間と夜間の平均では、光化学の生成と消滅の寄与がだいたい打ち消し合っていることを示す。 昼間の光化学の寄与は日射量と正の相関が強く、月平均の日積算全天日射量が約9MJ/m^2以上の月では光化学は正味の生成、これ以下の月では正味の消滅の寄与を与える。 以上の結果は宇治での観測から得られた結論と一致する。ただし宇治での観測期間が北花山より長いことと、場所が異なることからオゾン濃度の観測値や輸送、光化学生成・消滅の寄与の絶対値には差が認められる。
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