研究課題/領域番号 |
05680537
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
三角 佳生 福岡大学, 医学部, 助教授 (10148877)
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研究分担者 |
藤原 俊幸 福岡大学, 医学部, 助手 (80190099)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ゴルジ装置 / 局在化シグナル / プロセシングプロテアーゼ / トランスフェクション |
研究概要 |
Furinはプロ型前駆体蛋白質のプロセシング酵素と考えられておりゴルジ装置トランス領域に局在している。furinはゴルジ装置内腔にN末端を突出し、一つの膜貫通ドメインを持ち、56アミノ酸残基のC末端を細胞質側に突出している典型的なI型膜蛋白質である。私はI型膜蛋白質のゴルジ装置局在化シグナルを解明するためfurin cDNAに種々の変異を導入し、COS-1細胞に発現、蛍光抗体法および免疫電顕による観察をおこない以下の結果を得た。 1.furinの膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを欠失すると、furinは培養液中へ分泌される。 2.ヒト胎盤型アルカリフォスファターゼにfurinの膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを結合すると、形質膜蛋白質であるアルカリフォスファターゼはゴルジ装置局在を示した。 3.本酵素細胞質ドメインをI型形質膜蛋白質であるニューカッスル病ウイルスF蛋白質の細胞質ドメインに置換したキメラfurinは形質膜に局在する。 4.細胞質ドメインをC末端から11アミノ酸削除してもfurinはゴルジ装置局在を示したが、21アミノ酸削除すると形質膜局在を示した。 5.furin細胞質ドメインC末端から11番と21番の間のアミノ酸を欠失するとゴルジ装置局在は観察されなくなる。 6.C末端11番から21番の間の負の電荷を持つアミノ酸を電荷を持たないアミノ酸に置き換えるとゴルジ装置局在を示さなくなる。以上の結果をまとめると、furinのゴルジ装置局在化シグナルは細胞質ドメインに有り、C末端から11番と21番の間にある負の電荷を持つアミノ酸が局在化に重要な働きをしていることが示唆された。他のゴルジ装置局在I型膜蛋白質TGN38/41およびkex2 endoproteaseで報告されている細胞質ドメインのチロシン残基の関与は本酵素局在化には認められなかった。
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