研究課題/領域番号 |
05680554
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小南 思郎 広島大学, 総合科学部, 教授 (10106776)
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研究分担者 |
榊 利之 住友製薬総合研究所, 主任研究員
山崎 岳 広島大学, 総合科学部, 助手 (30192397)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 遺伝子発現 / P450XVIIA1 / 膜タンパク質 / PCR変異導入法 / 大腸菌 / ステロイド代謝 / 反応迅速停止法 / 連続的水酸化反応 / チトクロムP-450 / P-450X VII A1 / 大量発現 / P-4501A1 / リポソーム / P-45011B1 / P-450(C21) |
研究概要 |
大腸菌で真核生物の膜タンパク質を発現させるためには5'末端の塩基配列を大腸菌の使用コドンに変化する必要がある。ウシP450XVIIA1の遺伝子が組み込まれたプラスミドpAα1を鋳型とし、5'末端の塩基配列変異プライマーを用いて、PCR法で5'末端の0.3k塩基対の変異断片を作成した。この5'末端変異断片と無変異3'末端15k塩基対をつないで大腸菌の発現ベクターに組み込んだ。用いたベクターはNdeIとHindIIIサイトを持つpKSN2とpCWで、両者ともtacプロモーターを持っておりIPTGの添加により発現を誘導できる。これら2つの発現プラスミドpKSN17modとpCW17modを大腸菌JM109に形質転換して発現条件を探した。発現量は、モルモットP450XVIIA1に対する抗体を用いたウエスタンブロティングとヂチオナイト還元CO差スペクトルを用いて定量した。pKSN17modの場合、IPTG添加後3時間で大腸菌全タンパク質の数%がP450XVIIA1になるほど良く発現したが、ほとんどのタンパク質がヘム鉄を含んでいないアポ酵素であった。pCW17modの場合、タンパク質としての発現量はpKSN17modの約1/5であるがその半分がホロ酵素であり、培養液1リットル当り60nmolのホロ酵素が発現した。このpCW17modにより発現した酵素はプロゲステロンに対する17α水酸化活性を持っていることも確認している。 大腸菌で発現されたP450XVIIA1をリポソーム膜に組み込むには至らなかったが、モルモット副腎から精製したP450XVIIA1を人工膜リポソームに組み込み、その反応機構を反応迅速停止法を用いて研究した。P450XVIIA1の触媒するプロゲステロンからアンドロステンヂオンへの変換は17α水酸化プロゲステロンを中間体とする連続的水酸化反応であることが反応速度論的に証明できた。
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