研究課題/領域番号 |
05680583
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
|
研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
土居 幸雄 京都女子大学, 家政学部, 助教授 (40172233)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | ゲルゾリン / アクチン / アクチン結合タンパク質 / 細胞骨格 |
研究概要 |
アクチンは細胞骨格の一種として広く真核細胞に分布しており、細胞形態の保持や変化、細胞運動、細胞分裂など細胞活動の全般にわたり深く関与している。アクチンのこれらの働きは、種々のアクチン調節タンパク質により制御されている。ゲルゾリンはアクチン繊維を切断し、その+末端に留まりその後のアクチン重合を阻害(キャップ)したり、G-アクチンの重合の際にはアクチンの「核」を安定化させる作用を持つ。ゲルゾリンは広く哺乳動物に存在し、Caやフォスファチジルイノシトールポリリン酸などによりそのアクチン結合能が影響を受けるので、アクチン繊維の形成・脱重合の制御における一つの要と考えられている。本研究では、ゲルゾリンの作用機作解明を目的とし、ゲルゾリンの持つ多様な機能のうち、特にアクチン繊維のキャップ構造の詳細を調べた。 ・ゲルゾリンが結合しているアクチン2分子は、F-アクチンの軸に沿った「縦」2つのサブユニットか、軸に直交する「横」2つのサブユニットか不明である。アクチンのCys374とLys191とを架橋した「横」のアクチン二量体はゲルゾリンと強く結合したので、報告されているように、酵素を用いて光架橋剤をアクチンのGln41に導入し、縦の2つのアクチン分子を固定化を試みたが、ゲルゾリンとの相互作用を調べるのに十分量の二量体は精製できなかった。 ・トランスグルタミナーゼを用いてゲルゾリンに蛍光物質(ダンシル)の導入を試みたところ、カルシウム存在下で平均1個の標識が入り、導入部位を決定したところ、ゲルゾリンのGln393にダンシルが導入されたことが確認された。このダンシルゲルゾリンを供与体として、Cys374にローダミンの導入されたアクチンを受容体として用い、蛍光エネルギー移動を測定したところ、アクチン-ゲルゾリン複合体におけるこれらの残基間の距離は34Aと求められた。
|