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真核細胞の新奇なATPaseファミリーと相同性を持つ大腸菌FtsH蛋白質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05680616
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 細胞生物学
研究機関熊本大学

研究代表者

小椋 光  熊本大学, 医学部, 助教授 (00158825)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード膜蛋白質 / ATPアーゼ / リン酸化 / 蛋白質の局在化 / シャペロン / プロテアーゼ / ストレス応答
研究概要

精製したFtsH蛋白質(純度90%)を用いて、FtsH蛋白質が、ATP結合能およびGTP結合能を持つことを明らかにした。また、pH8で約45mumole/mg/hrのATPase活性を認めた。ATP結合部位に変異を持つ変異FtsH蛋白質を過剰産生する株の確立を目指し、野生型FtsH蛋白質について用いた方法を試みたが、強い増殖阻害のため期待した産生量が得られなかった。最終的には低コピーのpT7ベクターを用いることにより、良い結果を得ることができ、現在精製を行っている。抗ホスホセリン抗体によるウエスタン・ブロッテイングおよび無機リン酸による標識で、FtsH蛋白質がリン酸化蛋白質であることを明らかにした。培地の浸透圧によってFtsH蛋白質(二本のバンドの量比)が影響を受け、高浸透圧条件下でftsH1(Ts)が抑制されることを発見した。この現象はfur変異による抑制と似ている。ftsH遺伝子がlambdaファージのcII蛋白質の分解系に働くことを明らかにした。これに関連してcIII蛋白質はcII蛋白質を安定化することが知られているが、もし、FtsH蛋白質が関与する基質特異的蛋白分解系をcIII蛋白質が阻害するのであれば、その作用機作を通して、FtsH蛋白質の機能を解析する道が開ける。FtsH蛋白質又はcIII蛋白質の過剰産生は細胞増殖を阻害するが、両蛋白質を同時に過剰産生すると増殖阻害はいずれも抑制され、FtsH蛋白質とcIII蛋白質はお互いの機能を抑制することが明かとなった。これにより、FtsH蛋白質の機能として新しい可能性がクローズアップされることとなった。即ち、cIII蛋白質の過剰産生は熱ショック蛋白の誘導に必須なsigma32を安定化し、熱ショック応答を構成的に誘導することが知られているので、FtsH蛋白質はsigma32の分解系に働くのではないかと予想される。現在その仮説をin vivo,in vitroで検証している。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Akiyama Yshinori: "Involvement of FtsH in protein assembly into and through the membrane.1.Mutation that reduce retention efficiency of a cytoplasmic reporter." J.Biol.Chem.印刷中. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Tomoyasu Toshifumi: "The Escherichia coli FtsH protein is a prokaryotic member of a protein family of putative ATPases involved in membrane functions,cell cycle control and gene expression." J.Bacteriol.175. 1344-1351 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Herman Christophe: "Cell growth and 1 development controlled by same essential Escherichia coli gene,ftsH/hflB." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 90. 10861-10865 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Tomoyasu Toshifumi: "Topology and subcellular localization of FtsH protein in Escherichia coli." J.Bacteriol.175. 1352-1357 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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