研究課題/領域番号 |
05680621
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
新井 孝夫 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (60107422)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 神経突起 / 微小管 / チューブリン / アイソフォーム / 翻訳後修飾 / 等電点電気泳動 / 抗チューブリン抗体 / エピトープ / アイソファーム |
研究概要 |
本研究は、神経細胞の分化と成熟におけるチューブリンの翻訳後修飾の意義の解明と神経突起の伸展あるいは成熟を促進するモノクローナル抗体の作製という2つの標題からなる。第一の課題については、まず、等電点電気泳動(IEF)解析システムを本補助金で購入し、IEFとアイソタイプおよび翻訳後修飾部位特異的モノクローナル抗体をもちいたイムノブロットにより、チューブリンアイソフォームを分析する系を確立した。同時に、使用するモノクローナル抗体のエピトープも決定した。次に、ラット発達脳にこの分析系を適用して、α-チューブリンの翻訳後修飾が神経突起の伸展や微小管の動的性質と関連が深いこと、β-チューブリンの翻訳後修飾は神経突起の伸展ではなく成熟と関連することを見いだした。第二の課題については、まず、PC12細胞の表面抗原が未変性の状態で免疫し、生細胞と強く反応するモノクローナル抗体を効率的に作製する系を開発した。ついで、得られた表面抗体の中から、神経突起の伸展を促進するモノクローナル抗体をスクリーニングした。その結果、神経成長因子(NGF)と同様に、PC12細胞の突起伸展活性をもつ抗体を1つ得た。この精製抗体10μg/mlで、その活性はほぼ極大に達し、NGFと同様に、ニューロフィラメントタンパク質(NF-L,NF-M)、βIII-チューブリンなどの神経細胞特異的細胞骨格タンパク質の発現を増加させた。以上のことは、この抗体が細胞分化のシグナル分子の代わりとして使用できることを示している。抗原については現在検討中であるが、GPI-アンカー分子の1つであることがわかっている。
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