研究課題/領域番号 |
05680637
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久保田 洋 京都大学, 理学部, 講師 (40115837)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 細胞質分裂 / 母系効果突然変異 / アフリカツメガエル / 卵割 / 卵割溝 / 小麦胚芽レクチン |
研究概要 |
アフリカツメガエルの母系効果突然変異体(af)の雌が産む全ての卵(af卵)の卵割溝は収縮しない。af卵の第一卵割が始まる前に、野性型の受精卵細胞質を顕微注入すると、af卵の第一卵割溝が収縮する。野性型卵細胞質を種々の生化学的手段で分画し濃縮後、af卵に顕微注入することにより、卵割溝収縮活性因子の精製を試みた。硫安沈殿を行うと0-40%飽和で沈澱する分画に活性が見られた。これをDEAEイオン交換カラムで分画すると、260-280mM NaClで溶出する分画に活性が見られた。活性分画を集めて、もう一度DEAEイオン交換カラムで分離すると、3本の分画に卵割溝収縮因子の活性が存在した。この活性分画には分子量約31kDと33kDの2本のバンドが濃縮されていた。DEAEイオン交換カラムの活性分画をゲル濾過カラムでさらに精製すると、活性は700kD程度の高分子量分画に存在した。これらの結果は31kDと33kDの蛋白が卵割溝収縮因子の有力な候補であり、複合体を形成していることを示唆した。今後もひき続き精製を行い、卵割溝収縮活性蛋白のアミノ酸配列の解析や抗体の作製を介して、遺伝子の単離を行う。 af突然変異を維持するために、多くのかけ合わせを行ったところ、新たな卵割異常卵を産む雌が見つかった。この雌が産卵した受精卵の半数弱が、第一卵割または第二卵割の収縮が不十分で、胚は多核体となり致死となる。第二卵割まで正常であった胚は、色素パターンに異常が見られるものの、第三卵割以降も正常に卵割し正常発生を行う。一部の胚のみが致死になるので、この卵割異常の原因は、卵割溝の収縮に関係するmaternal productの不足または軽度の機能障害によるものと考えられる。
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