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大脳皮質ドーパミン入力の系統的解析

研究課題

研究課題/領域番号 05680656
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 神経解剖学・神経病理学
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

前田 敏博  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50028388)

研究分担者 藤宮 峯子  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10199359)
佐藤 啓二  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80093417)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードニホンザル / ドーパミン / 大脳皮質 / 免疫組織化学 / 電顕
研究概要

霊長類大脳皮質へのドーパミン入力が、限局性であるのか、び慢性であるのかを検討するため、ニホンザル(macaca fuscata)を深麻酔下に潅流固定を行い、ドーパミンに対する特異的モノクロナール抗体(Geffard)で染色した。
その結果、サル大脳皮質におけるドーパミン免疫陽性終末は下等哺乳類と異なり、全領域に広く存在することが明らかとなった。しかし終末の密度は領域による違いがあり、一般に無顆粒型の皮質に多く、顆粒型の皮質には少ない傾向を示した。前者では2層性の、後者では1層性の入力分布であり、両者とも表層の入力は第1層全体と第2層の一部にみられた。それに対して無顆粒型皮質における深層の入力は第5、6層から第3層まで同一領野内でも変化した。もっとも濃密な入力を受けるのは前帯状皮質の分野24であった。
電子顕微鏡での観察によると、小型終末線維の多くは樹状突起棘に終る神経終末集団に進入し、他の神経回路が作る軸索-棘シナプスの側面に接触するいわゆる3シナプス複合(triad of synaptic complex)を作るものや、より複雑に接触をくり返すもの、逆に単に通過するだけにみえるものなど種々の小型終末(直径1〜2μm)を形成した。いずれの場合にもシナプス特殊構造は少なく、非対称型シナプスは全体の17%であった。その他に非常に大型の終末(直径7μm程度)でシナプスをほぼ作らないものがみられた。
サルの大脳皮質では全領域に2層性の受容体分布が報告されている。顆粒型皮質で1層性のドーパミン入力がみられたこと、非対称シナプスが少ないこと、非常に大型の終末が存在することなどの所見は、ドーパミンの液性伝達機構の存在を支持するものである。また多くのドーパミン終末は皮質錐体細胞の樹状突起への入力を調節すると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toshihiro Maeda: "Dopaminergic innervation of rat locus coeruleus:A light and electron microscopic immunohistochemical study." Microscopy Res.Tech. (印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 前田敏博: "Age related monoamine dependent disorders and their modulation by gene and gender." S.Karger AG,Basel(印刷中), (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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