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下行性セロトニン神経による脊髄運動系調節-セロトニンとTRHの相互作用-

研究課題

研究課題/領域番号 05680669
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 神経化学・神経薬理学
研究機関東京大学

研究代表者

小野 秀樹  東京大学, 医学部(分), 助教授 (00080200)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードセロトニン / TRH / 脊髄 / 運動系 / 運動ニューロン / 脊髄反射
研究概要

延髄縫線核から下行するセロトニン神経は脊髄の前角部において運動ニューロンとシナプスを形成する。下行性セロトニン神経はthyrotropin-releasing hormone(TRH)を含有している。TRHは脊髄小脳変性症や運動ニューロン変性疾患において減少しており、これらの治療薬として用いられている。我々は多くのセロトニンアゴニストの脊髄に対する作用を調べ、5-HT2受容体が運動ニューロンの脱分極に関与すること(1992)、およびTRHがラットの脊髄運動ニューロンを脱分極することを見出している(1982)。脊髄でのセロトニンとTRHの共存の意義に関して、運動ニューロン細胞体上でのそれらの相互作用についてのHokfeltの有名な仮説がある。すなわち、(1)TRHとセロトニンがそれらの作用を互いに強めあう、あるいは(2)TRHがセロトニン受容体に作用する、というものであるが、これらを支持する証拠はない。
本研究においては、(1)運動ニューロンを直接脱分極するTRHと5-HT2アゴニストの1-(2,5-di-methoxy-4-iodophenyl)-2-aminopropane(DOI)が作用をお互いに強めあうか否か、および(2)TRHの運動ニューロンに対する作用がセロトニンの拮抗薬で抑制されるか否かを、ラットの脊髄単シナプス反射を指標として研究した。
(1)DOIおよびTRHはそれぞれ単シナプス反射電位を増強したが、併用における相乗的な効果はまったく見られず、相加作用しか見られなかった。
(2)TRHの単シナプス反射増強作用は数種のセロトニン拮抗薬によってまったく抑制されなかった。
以上の結果から、言われているようなTRH受容体とセロトニン受容体の間の相互作用の存在はあまりないこと、今後は、神経栄養因子としてのTRHの役割を重視した研究が必要であると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kamijo,N.: "Depression of the monosynaptic reflex by apomorphine or bromocriptine is not mediated by D1/D2 receptors" Neuropharmacology. 32. 777-783 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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