研究課題/領域番号 |
05680674
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
池内 俊彦 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教授 (20093362)
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研究分担者 |
畠中 寛 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (60208519)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 神経成長因子 / NGFレセプター / 神経細胞分化 / 培養神経細胞 / コリン作動性神経細胞 / 初代培養神経細胞 |
研究概要 |
1、NGFシグナル伝達機構の解析 PC12h細胞の亜株のPC12h-R細胞は、NGFのみならずEGFにも応答して分化誘導が起こることを見い出した。このPC12h-R細胞と親株のPC12h細胞(EGFでは分化誘導されない)を比較したところ、NGF処理でもEGF処理でもレセプターのチロシンリン酸化及び全蛋白質のリン酸化の持続性に顕著な差が見られた。即ち、PC12h-R細胞ではチロシンリン酸化シグナル伝達が持続する為に、EGFによっても分化誘導されると考えられる。現在、この持続性の違いをもたらす分子機構を脱リン酸反応を中心に解析している。 TrkAレセプターのリン酸化に続く過程の中で分化誘導に必須な過程をリン酸化ペプチドを使った新しい方法で解析した。即ち、TrkAの細胞質側の各チロシン残基近傍の配列への未知のシグナル伝達物質の結合を阻害することによるシグナル伝達経路の阻止叉は促進が見られた。 2、trkA,trkB遺伝子の発現調節 trkファミリー遺伝子の発現調節をラット前脳基底野コリン作動性ニューロンの培養系で解析した。RT-PCR法によって、胎児期の前脳基底野コリン作動性ニューロンの組織ではtrkA,trkB mRNAの発現がなく、生後の組織では発現があること及び胎児期の培養ニューロンにおいてNGFによるtrkA mRNAの発現誘導がみられることを見い出した。この発現誘導は、NGFレセプターTrkAのリガンドであるNGFによる特異的なものである。trkファミリー遺伝子の発現は、各Trkレセプターのリガンドである各ニューロトロフィンによって特異的に誘導または促進されていると考えられるので、その共通の機構を今後明らかにしたい。
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