研究課題/領域番号 |
05680689
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
|
研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
渡辺 和忠 (財)東京都老人総合研究所, 実験生物学部門, 室長 (70114717)
|
研究分担者 |
細矢 博子 (春日 博子) (財)東京都老人総合研究所, 実験生物学部門, 助手 (00158841)
小林 悟 (財)東京都老人総合研究所, 実験生物学部門, 研究員 (20100117)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | F3 / F11 / Contactin / Immunoglobulin superfamily / GPI アンカー / 神経接着分子 / In situ ハイブリダイゼーション / 脳の発達 / コンタクチン / 免疫グロブリン・スーパーファミリー / GPIアンカー / In sitn ハイブリダイゼーション / 免疫クロブリン・スーパーファミリー / 分子生物学 / 神経発生 / 学習 |
研究概要 |
神経接着分子F3(又はF11とも呼ばれる)の機能を明らかにするために、私達はウシの脳からF3をコードしているcDNAを単離した。このcDNAを用いて大腸菌による組換え蛋白質を大量に調製し、ウサギに免疫して抗F3特異抗体を得た。この抗体によるウエスタン・ブロット法ではF3は脳、脊髄で発現しておりその他の臓器では発現が認められなかった。更に発達段階の脳では、胎児期あるいは出生直後ではほとんど発現が認められなかったが、その後急激な増加を始め生後14日付近で発現量が最も多かった。成長するにつれて若干減少してゆくが成体でも発現していた。更に詳細に発現様式を検討するために、in situハイブリダイゼーション法により発達過程での発現様式を明らかにすることを考えた。この目的のため、ウシのF3cDNAを用いてラットのF3cDNAを単離した。これをプローブとしてinsituハイブリダイゼーションを行なった所、生後7日では大脳皮質の第5層でのみ強い発現が認められ、成長に伴いF3の発現は大脳全体に広がっていった。また、生後7日から14日では海馬歯状回では顆粒細胞層のうちで外側に位置する細胞のみがF3を発現していたが、この発現も成長とともに歯状回全体の顆粒細胞層に広がって行くことを明らかにした。これらの事実はF3は成熟した神経細胞でのみ発現していると考えられ、その機能を探るうえで重要な手掛かりになることが期待できる。
|