研究課題/領域番号 |
05680756
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上田 光宏 東京工業大学, 理工学国際交流センター, 教授 (50016789)
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研究分担者 |
田部井 誠 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (00155235)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 生体組織 / 超音波 / 位相歪み / 画質劣化 |
研究概要 |
医用超音波Bモード像の画質劣化の原因として、脂肪や筋肉などの組織間の音速差に基づく、生体非均質層を伝搬中に生じる位相歪み(超音波パルスの伝搬時間のばらつき)が注目されており、近年この補正に関する研究が盛んであったが、実際の生体組織に適用し有効と認められる補正理論は得られておらず、位相歪みに関する基磯データも不足している。そこで、本年度の研究では生体組織の位相歪み分布の高精度測定法を提案し、本年度の科研費で購入したx-yステージとパルスモータ・コントローラを組み合わせて測定システムを構成した。得られた実験データに、主要設備のワークステーションを用いて開口合成処理の計算を行い、位相歪み分布を像再生した。提案した測定法に基づく測定システムの精度を評価するためにファントム実験を行い、位相歪み分布の誤差が±0.07(radian)(系統誤差-6.4%)の良い精度で再生できると確認した。その他の研究成果については、 1.生体組織が異なる場合に位相歪み分布を測定し、統計量を求めた(例、豚のレバー・もも・すじ等)。 2.生体非均質層を超音波が透過するとき探触子の指向性が劣化することを、再生した位相歪み分布を用いた数値シミュレーションで検証し、位相歪み分布の統計的性質を用いた理論解析によって検討した。 3.任意の統計量をもつ位相歪み信号の合成法を提案して、指向性劣化の推定結果と測定結果を比較検討した。 4.生体組織が異なる場合に、位相歪み分布が指向性に及ぼす影響について、指向性測定と数値シミュレーションを行って検討した。 などの結果を報告した。今までは生体組織と超音波との相互関係について物理的に検討してきたが、今後は、実際に画像を構成し、位相歪みとBモード像の画質劣化との関係について検討していく予定である。
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