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六朝期における「隠喩」論-文学批評と哲学の交鎖-

研究課題

研究課題/領域番号 05710012
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 中国哲学
研究機関東京大学

研究代表者

中島 隆博  東京大学, 文学部, 助手 (20237267)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード言語の政治学 / 隠喩の退隠 / 自らを忘却する言語 / 意味の支配 / 同意と不同意 / 伝達可能性 / 反駁可能性 / 行為遂行的発言
研究概要

拙論「隠喩の忘却もしくは法の後に-『文心雕龍』比興篇から-」において六朝期の「隠喩」論の概要を考察したのを受けて、今年度はその意味を検討するのに費やした。具体的には、六朝期までの言語論の総括的な見直しを行い、自らを隠す「隠喩」に結実する言語の退隠の歴史の意味を中心に据えた。
当初は、フランスの文学批評のテクストを通じて、その意味を考察する予定であったが、J.G.A.ポ-コックの論考に触れたことで、予定を変更し、彼の中国古代の言語思想に対する研究を吟味した。それは「政治思想史の再構築について-J.G.A.ポ-コック「儀礼、言語、権力」序説-」として結実したが、ポ-コック自身が文学と現代哲学(特に言語の哲学と呼ばれるもので、フランスの哲学も含む)に極めて造詣が深いことから、中国ともヨーロッパとも距離を取り、それを踏み越えるような特異な研究となったと思われる。一言で述べるなら、「隠喩」の政治性が明らかになったということである。ポ-コックはそれを「言語の政治学」と呼んでいる。
ただ、ポ-コックの研究が漢以前に集中しており、漢代がやや薄かったため、それとは別に研究を行い、『春秋繁露』の言語論を考察することで補った。この成果は、『中国思想入門』の項目の一つとして書いた「名・文」の中に現れたと思う。
今後は以上の成果をもとに、もう一度六朝期の言語論を見直し、特にその政治性の研究に力を入れていきたい。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中島 隆博: "政治思想史の再構築について-J.G.A.ポ-コック「儀礼、言語、権力」序説-" 中国哲学研究. 7. 46-122 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 中島 隆博: "隠喩の忘却もしくは法の後に-『文心雕龍』比興篇から-" 中国哲学研究. 6. 1-94 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 中島,隆博: "中国思想入門" 東京大学出版会, (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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