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ラットの空間記憶に及ぼすコリン系薬物の効果に関する生理心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05710040
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関筑波大学

研究代表者

古川 聡  筑波大学, 心理学系, 助手 (70229110)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード空間記憶 / モリス型水迷路 / スコポラミン / メカミラミン / ラット
研究概要

ラットの学習と記憶に脳内アセチルコリン系が深く関与していることは周知の事実であるが、その多くの知見はムスカリン性受容体に焦点をあてた実験結果から得られたものであった。そこで本研究では、もうひとつのアセチルコリン系受容体であるニコチン性受容体が学習行動に関与しているかいないかを明らかにすることを目的とした。近年、この領域では、モリス型水迷路における場所学習が実験課題として多用されているが、この課題は反応潜時が主要な指標となり、薬物が遊泳行動そのものに影響する可能性もある。そこで、空間弁別学習という新しい方法を導入し、選択の正確さという点から薬物効果を検討することにした。生後6週齢のラットにスコポラミン0.25、0.5、1.0mg/kgあるいはメカミラミン5、10mg/kgあるいは生理食塩水を毎日腹腔内投与し、連続5日間の習得訓練を行った。さらに、生理食塩水を投与したラットについてのみ、習得訓練終了後にこれらの薬物をランダムな順序で投与し、保持成績に及ぼす効果を検討した。その結果、習得訓練ではスコポラミンがほぼ用量依存的に正選択率を低下させたのに対しメカミラミンは明瞭な促進あるいは阻害効果を示さなかった。さらに、保持成績にはいずれの薬物も効果をもたらさなかった。したがって、モリス型水迷路における空間弁別学習を用いた場合には、アセチルコリン系神経のうちムスカリン性受容体のみが関与しており、ニコチン性受容体は選択の正確さにはかかわっていないことが示唆された。本実験ではこれらの薬物を単独投与して効果を調べただけであり、あわせて併用投与の効果も明らかにすることが必要となる。現在この点について実験を続行しているが、現在までに得られた知見からは、やはりニコチン性受容体の遮断は成績に何の影響も及ぼさないことが示唆されている。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 古川 聡: "ラットを用いた学習と記憶の老年学的研究" アニテックス. 6. 13-20 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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