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逆転弁別学習と海馬情報処理に関する生理心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05710053
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関広島大学

研究代表者

坂田 省吾  広島大学, 総合科学部, 講師 (50153888)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード弁別学習 / 逆転学習 / 海馬 / 光頻度弁別 / 周波数 / ラット / 海馬シ-タ波 / 海馬RSA
研究概要

オペラント学習行動中の脳波、誘発電位を測定することにより、生理心理学的観点から逆転弁別学習中の海馬脳波変化と個体の学習の関係を検討することを目的とした。本年度の研究では、方法として2レバ-のスキナ-箱を用いて動物に連続逆転弁別課題を行なわせた。ラットに電極装着手術を施した後、光刺激を用いた弁別課題スケジュールに入れた。用いた刺激は2Hzと64Hzの光頻度刺激で、2Hzと一方のレバ-を、64Hzと他方のレバ-を対応させて強化した。最初の弁別学習が成立した後、逆転弁別学習に移行し学習進行中の海馬脳波記録と、学習成績の変化に対応した脳波分析を行った。その結果、海馬CA1やCA3部位からは弁別学習中に海馬RSA(海馬theta波)が記録され、学習行動との関連が実証された。さらに逆転弁別の課題成績が安定したところで再逆転学習、再々逆転学習を行なった。最後には消去手続きを行ない、学習の観点から海馬脳波の変化を加えて消去について再検討する予定であったが、再々逆転学習までに50日以上を要し、脳波測定用の電極がそれ以上保持できなかったので、今回は消去過程と海馬RSAの関係は検討できなかった。これは次の課題として残された。
本研究から得られた成果は、今回学習課題として使用した逆転弁別学習が、比較的単純でしかも繰り返し確認のできる利点が大いに利用できたこと。また、弁別刺激として光頻度刺激を用いたことにより、脳波の解析と行動との分析が容易であったこと。その結果新しい課題に適応している時に特に海馬RSAの周波数が上昇すること及び課題成績が安定した時点ではむしろその周波数が下降して安定する結果が得られた。これは海馬が学習において果たす役割について、新しい課題解決方略のコーディングをしていることを示唆する結果である。従来から言われていた海馬の機能としての、学習の初期に重要な役割を果たしていることが明確になった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shogo Sakata: "Changes in amplitude and frequency of hippocampal RSA on reversal discrimination learning in the rat." International Journal of Neuroscience. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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