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不安の増大要因としての否定的認知・記憶傾向を測定する検査の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05710061
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関常葉学園大学

研究代表者

坂入 洋右  常葉学園大学, 教育学部, 講師 (70247568)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード選択的記憶 / 気分一致効果 / 不安水準 / リラクセーション
研究概要

〈目的〉否定的あるいは肯定的に偏った認知・記憶傾向を数量的に測定できる簡便な検査を開発することを目的として、本研究では、肯定的および否定的単語の提示と再認の課題を用いた検査を作成し、その信頼性および妥当性を検討した。
〈方法と結果〉形容(動)詞191語の肯定的・否定的印象について40名の大学生に評定させ、肯定語と否定語を20語ずつ選出し、それらを半数ずつ含んだ2つの単語リストA・Bを作成した。検査は、肯定語と否定語を各10語提示し、1分後にチェックリストから10語を選択させる再認の手続きで実施した。短大生307名に、A・B2セットの検査を実施したところ、否定(肯定)語の選択率において、検査間に中程度の相関(r=0.43)が見出された。また、大学生148名に、この選択的記憶検査とCAS不安検査を併せて実施したが、両テスト間に有意な関係は見出せなかった。次に、選択的記憶への心身の状態の影響を検討するため、単語の提示から再認までの間に簡単な暗算をする緊張状態と、自律訓練法をする弛緩状態とで、大学生198名に選択的記憶検査を実施した。結果として、緊張(弛緩)状態において否定(肯定)語が有意に多く再認された(t=3.12,P<.01)。
〈考察〉本研究において作成された2セットの選択的記憶検査の間に相関関係が見出されたことから、選択的記憶にはある程度一貫した個人の特性があることが示唆された。しかし、選択的記憶検査とCAS不安検査との併存的妥当性は検証されず、また、緊張状態と弛緩状態とで結果に差がみられたことから、肯定的・否定的記憶傾向は、安定した個人の特性というよりも、検査実施時の心身の状態の影響を受けやすいものであることが示された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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