本年度は下記のような調査研究を実施した。 1.国内資料の調査 (1)中央(在京)資料の調査 国立国会図書館・国立教育研究所・東京都公文書館・東京都立中央図書館等を調査し、(1)大学区教育議会の開催(2)府県の学事会議、(3)府県が制定した教務規則類、の(1)〜(3)に関する資料について複写による収集を行った。 (2)地方資料の調査 7つの大学区のうち、第3大学区大阪、第4大学区広島、第5大学区福岡および熊本、第7大学区宮城の各府県において主要資料を所蔵する大学図書館、公立図書館の郷土資料室、公立公文書館等を訪問調査し、(1)各大学区教育議会における小学教則の審議内容と成議案、(2)各府県の学事会議の開催状況と小学教則の審議内容、(1)(2)の関係者の経歴や教育意見、(4)各府県で制定された小学教則などの教務規則類、の(1)〜(4)に関する資料についてゼロックス複写および撮影による複写を行った。 2.国外資料の調査 学制期に翻訳された教育書の原書を解明するため、アメリカのユニオンカタログによって在米資料の所蔵調査を行う一方、翻訳に従事したお雇い外国人に関する在蘭資料の調査を実施した。 3.調査結果の整理 得られた知見の一部について教育史学会第37回大会で報告し、論文で発表した。
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