1.本補助金の交付以前から進めていた、日本教育大学協会の戦後初期における活動に関する資料の収集・整理と分析を引き続き行い、1950年3月に行われたカリキュラム研究全国集会における議論内容について把握した。 2.個別大学における初期教員養成カリキュラム形成の動向を探るために、大学および教育学部の沿革史等を手掛かりにして個別大学の資料事情を確かめ、京都教育大学、高知大学、岩手大学、北海道教育大学等に関係する残存資料の探索と収集を行った。このうち、北海道教育大学において、上記1の集会に先立って日本教育大学協会に提出された資料を新たに確認した。また、岩手大学には、大学の設置認可申請書類が残存しており、入手することができた。 3.米国の教員養成カリキュラムが戦後初期に参考にされたことは明らかだが、具体的に何がどのように参考にされたかは未だ明確でない。当時のアメリカの教員養成カリキュラムに関係する資料を筑波大学において探索し、収集したが、内容分析までは進んでいない。 4.上記1と2の作業を通じて戦後初期における個別大学間の動向を整理する計画であったが、2の内容分析が未だ進行途上にある段階である。今後、これらの内容分析を行い、3の資料についても内容の分析に着手して当初の目的を果たすつもりである。
|