本年度(1年分)の研究活動は、資料収集・分析と実証的な調査のふたつにわけられる。 まず、東京都および関東の私立大学で理工系の夜間部をもつ大学七校をピック・アップし、入試募集要項を収集・分析しながら、社会人学生の受入れ状況、入試方法(一般入試か推薦入試かなど)について比較検討をおこなった。その結果、勤務校の東海大学第二工学部の入試は他大学と比較して、社会人のための特別な選抜方法を実施していないという事実が明らかになった。 そこで東海大学第二工学部の学生に対してアンケート調査を実施し、社会人学生の割合、入試方法の改善の程度・有無などを調査した。同時にCASE STUDYとして、30代の社会人学生数名に面接調査をおこない、第二工学部の社会人学生にとっての意味を確認した。この調査結果は、1993年度の東海大学教育研究所紀要第2号にまとめられる予定である。 また、私立大学夜間部の文科系の事例として東洋大学文学部を対象に、大学院構想についての聞き取りを実施した。 なお、これらの研究作業と並行して、前年度奨励研究(A)の成果である学位論文『現代ドイツ成人教育方法論』の出版作業に着手した。
|