• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

近世民衆の識字能力に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05710176
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育学
研究機関筑紫女学園大学

研究代表者

木村 政伸  筑紫女学園大学, 文学部, 助教授 (70195379)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード近世民衆 / 識字 / 人別帳 / 長崎 / 家族史
研究概要

近世初期の民衆の識字率の推定のため、人別帳に記された花押に注目し、史料の収集を行った。その結果、長崎(石本家文書)及び京都(六日町文書)に該当の文書を確認し、そのデータを現在解析中である。
すでに解析がすすんでいる長崎の場合、17世紀初期において商人の町であった平戸町において、商家の当主の識字率は9割を越えていた。また、その「息子」においては約3割の識字率であった。しかし「息子」に関しては年齢を考慮するとさらに向上すると思われる。また、金左衛門家(石本新兵衛家頭)のように、1634年、35年、37年と時を追って「息子」たちが識字能力を獲得していくさまが確認できる事例も発見された。加えて、「下人」に分類される使用人の中にも多くの識字能力を持つものがおり、当時の商人町の識字率の高さが実証されよう。
さらに、戸数と人口の変化をみると、1634年に「家持ち」26戸、「借家」26戸、人口310人であったのが、1659年には、「家持ち」25戸、「借家」51戸と借家層が増加しているが総人口は310人と変化がない。これは、商家に一括して登録されていた使用人の家族が、それぞれ独立した所帯として登録されたためで、家族制度の変化を顕著に表している事例として注目される。
今後の課題として、第一に長崎の場合一例もない女子の識字能力をどう考えるか、また第二に識字能力をどこで身につけたかを推定すること、さらに第三にこれから解析を進める京都の事例と比較してそれぞれの地域性を見いだすことができるかどうかなどの点があげられ、研究を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 木村,政伸: "近世民衆の識字能力に関する研究" 筑紫女学園大学紀要. 7. (1995)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi