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中国古代における情報伝達システム

研究課題

研究課題/領域番号 05710221
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 西洋史
研究機関高知大学

研究代表者

大櫛 敦広  高知大学, 人文学部, 助教授 (40201967)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード情報伝達システム / 中国古代国家 / 端祥・怪異出現記事
研究概要

本研究では、「情報伝達システム」という点から、中国古代の国家支配のあり方について検討を行った。作業の重点をデータの収集・整理に置いたため、現時点では研究発表の形にまではまとまっていないものの、これらの作業を通じて、以下の事が明らかとなってきた。
すなわち、災害や瑞祥・怪異の出現などの特異な事例から、中国古代国家による情報収集のあり方について検討を加えたわけであるが、そこから
1.『後漢書』張衡列伝の例などでは、地震発生の情報が1日数百キロのペースで首都に報告されており、この時代としては驚異的に早いものであること。
2.しかし、『漢書』五行志に見られる瑞祥・怪異出現記事の分析からは、このような当時の国家の情報把握能力は、首都近辺と地方の各拠点とに限定されていたのではないかと思われること。
のニ点が指摘される。このことは、見たところ強力に思える中国古代の国家支配が、その実態において、「点と線」の限定されたものであったことをうかがわせるものである。
なお、こうした国家による「情報の収集」と並んで、「指令の周知」という逆のベクトルの問題についても、検討が必要であると思われ、まずは「軍事」、そして「敦煌文書に見える在地社会」というニつの面から事例を収集し、以後の検討のための場を設定している。
今後は、こうした諸点の整合的な分析と並んで、書写材料が「木簡から紙へ」変化したことによる情報伝達システムへの影響などについても考えてゆきたいと思っている。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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