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瀬戸内における縄文貝塚の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05710237
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 考古学(含先史学)
研究機関愛媛大学

研究代表者

宮本 一夫  愛媛大学, 法文学部, 助教授 (60174207)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード縄文時代 / 貝塚 / 生態 / 古地形 / 瀬戸内
研究概要

愛媛県越智郡上浦町萩の岡貝塚の試掘調査を、調査補助者の協力の基に、約1週間かけて行った。発掘調査の結果、萩の岡貝塚は縄文晩期前葉の貝塚であることが確かめられた。また、4層に区分できる混貝土層を確認した。混貝土層はアサリを主とする砂泥底に生息する貝が主で、岩礁性の貝種はほとんどみられなかった。これにより、萩の岡貝塚の前面には千潟が広がり、そこに生息する貝を捕獲していたことが明らかとなった。また、混貝土層には多量のマダイを主とする魚類の骨がみられたのに対し、混貝土層と混貝土層の間には面があり、ここに土器やイノシシを中心とする哺乳類の骨が廃棄されていた。これは春から秋にかけて漁撈を営み、秋から冬にかけて狩猟を営むことを示し、年間を通じて定住していたことを示している。以前、江口貝塚で復元した縄文前中期の海浜部への季節的移動社会とは違い、縄文後晩期には海浜部に定着した漁撈社会が存在することを証明できた。なお、萩の岡貝塚周辺のボーリング調査により、古地形と集落の位置を想定することが可能となった。特に従来馬蹄形の貝塚と呼ばれていたのが、丘陵尾根部の両斜面に混貝土層が広がっていることが確かめられ、遺跡全体の様相を想定できた。
このような発掘調査の結果とともに、瀬戸内の他の海浜部の縄文遺跡の内容との比較研究により、瀬戸内の島興部における縄文時代の生態的なモデルあるいは社会構成についての想定をある程度行うことができた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 宮本一夫: "瀬戸内の縄文時代前期の地域様相" 斉灘・燧灘の考古学. 18-43 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 宮本一夫ほか: "江口貝塚II-縄文後晩期編-" 愛媛大学法文学部考古学研究室, 212 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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