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近世前期における諺の浸透

研究課題

研究課題/領域番号 05710268
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 国文学
研究機関名古屋文理短期大学

研究代表者

神谷 勝広  名古屋文理短期大学, 経営学科, 講師 (40233952)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード諺 / 浮世草子 / 浄瑠璃 / 仮名草子
研究概要

今年度は、諺の重要な基盤となる中国故事が、いかなる形で大衆に浸透していったかを検討した。今年度の研究によって得られた新たな知見は、以下の2点にまとめられる。
1、中国故事を集積した仮名草子浅井了意編『新語園』が、媒体となって広範囲な分野のものに中国故事を浸透させている。そして、それらの故事が金言・名句として扱われ諺化していく。具体的には、井原西鶴・吉文字屋の浮世草子、紀海音の浄瑠璃、通俗日本史『前太平記』、教訓啓蒙書『婦人養草』『和漢故事要言』、 絵本『増補絵本宝鑑』『絵本故事談』における現象である。特に、絵本に関してこれまでの研究で全くノーマークであったが、絵本は絵がついているため一層大衆レベルへ浸透しやすく、今後注目し検討を深める要がある。
2、こちらは当初全く気付いていなかったことであるが、儒学の大家である林羅山の編した注釈書『徒然草野槌』収録の中国故事が、多くの文芸作品に流出し、それらがやはり金言・名句とされ諺化していく。具体的には、都の錦・北条団水・錦文流らの浮世草子、近松門左衛門の浄瑠璃においての摂取が明確にできる。おそらく林羅山の啓蒙的な編書が、諺の基になる故事の重要な供給源であったと考えられる。羅山は、巨大な存在であるので、網羅的な調査・検討には時間を要するが、部分的な指摘は確実にしていくことが可能である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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