• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

原理媒介変数理論における一般原理群の統合化へ向けての基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05710289
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 英語・英米文学
研究機関大阪大学

研究代表者

藤田 耕司  大阪大学, 言語文化部, 助教授 (00173427)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード派生の経済性 / 最小主義者理論 / 統語部門 / 語彙部門 / 中間動詞構文 / 能格動詞構文 / 受動文 / 修正拡大IP構造
研究概要

ノ-ム・チョムスキーの提唱する言語理論である原理・媒介変数理論は近年、最小主義者理論と呼ばれる新理論へ大きく変容したが、その最も重要な特色は、従来の文法原理群を「派生の経済性」というさらに一般性の高い概念の下に統合しようとしていることである。本研究では、この概念の説明・記述能力の高さを検証し、上述の企てに正当性を与えるべく、特にこれまで文法の語彙部門の規則によって扱わざるを得ないと考えられてきた、英語の中間動詞構文及び能格動詞構文を取り上げ、これらが、本研究代表者が前年度の研究に於いて提唱した修正拡大IP構造を仮定すれば、派生の経済性により、統語部門のみで説明可能であることを示すことに成功した。
概略、他動詞構文に於いてその目的語が主格素性を担って投射された場合、言語は動詞の主要部移動等、ある限定されたメカニズムを援用することによってのみ、経済性に抵触することなくこれを照合することができる。上記の2構文及び受動文の生成はそれらのメカニズムの異なる選択によって決定されるものに過ぎず、これらの構文自体に次いては文法は何等述べる必要がない。しかも、これらの構文間に観察される意味的差異も、本分析では統語構造からの自動的帰結であることが示される。
最小主義者理論はある意味で、統語部門と語彙部門を明白には区別しておらず、これらを統合することは文法理論全体の飛躍的な簡潔化をもたらす。本研究の成果は、語彙部門を統語部門に還元する可能性を強く示唆する点で、極めて重要である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi