第一に、複数のファジイ利得行列をもつ2人ゼロ和ゲームを考察した。各プレイや-は各利得に対して、ファジイ目標をもつと考える。そのとき、ファジイ目標の達成度が定義され、この達成度に関するmax-min戦略が考察される。特に、利得を表すファジイ数のメンバシップ関数とファジイ目標のメンバシップ関数が線形であるとき、2分法とシンプレックス法の第1段の併用と緩和法と変数変換の3つの方法により、ファジイ目標に関するmax-min解を計算する方法が線形計画法をベースとして与えられる。 第二に、多目的双行列ゲームにおける均衡解について考察した。最初に、ファジイ目標を導入した多目的ゲームの均衡解を定義する。次に、線形なメンバシップ関数をもつファジイ目標を設定し、複数の目標を集約するうえで、加重和による方法と最小成分による方法を採用し、それぞれに対して均衡解が数理計画問題の最適解と等しいことを示す。また、本研究で提案するファジイ目標を導入した多目的ゲームの均衡解のPareto最適性について考察した。
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