研究課題/領域番号 |
05730043
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
財政学・金融論
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大竹 文雄 大阪大学, 社会経済研究所, 助教授 (50176913)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 人口構造 / 住宅市場 / 外国人労働者 / 地域間格差 / 生活の質 / 補償賃金格差 |
研究概要 |
本年度の「生活の質に関する計量分析」においては、次の3点について分析を行った。 1.住環境に関する生活の質の分析:人口構成の変化が住宅市場に与える影響について研究を行った。年齢別の固有の住宅需要をクロスセクションデータから推定し、それをもとにマクロの住宅需要指標を作成することにより、人口構造の変化が住宅市場に与える影響を分析した。その結果、人口要因は短期的には住宅価格に大きな影響を持つが、長期的には住宅供給が調整され、価格には影響を及ぼさないことが示された。この研究は、『住宅問題研究』に発表された。 2.労働環境に関する分析:外国人労働者流入が日本人労働者の賃金に与える影響を、企業別データを用いて分析した。その結果、外国人労働者は、日本人の正規労働者とは補完的であるが、非正規労働者とは代替的であることが実証的に示された。外国人労働者の流入により、日本人労働者の賃金格差の拡大の可能性がある。この研究は、『日本労働研究雑誌』に発表された。 3.生活の質の地域間格差に関する分析:1994年のデータをもとに日本の都市別の社会資本(公園、教育、水道料金、犯罪発生率、税率、道路整備等)、アメニティ(気候、公害、平均寿命、通勤状況等)のデータを収集し、それを個人別賃金、地価のデータと組み合わせて、補償賃金仮説に基づいて社会資本やアメニティに関する評価関数を推定し、都市別の生活の質に関する評価分析を行った。平成6年度も引き続き新しい年度のデータを用いて行う予定である。
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