研究課題/領域番号 |
05740022
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宇野 勝博 大阪大学, 教養部, 助教授 (70176717)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | デイド予想 / テイムブロック / アウスランダー・ライテン・グラフ / ブロック多元環 / 既約指標 |
研究概要 |
有限群の表現論において、ここ数年の間に提出された問題(デイド予想、ブルーエ予想)は、1960年代から様々な形で提出されたものを総合的に含み、おそらく究極的な研究目標にほぼ近いものであると思われる。ただ、無限表現型とよばれるブロック多元環については、これらの予想は未解決であり、今後の展開、とくに比較的新しい手法である。コホモロジー、バラエティーの理論、アウスランダー・ライテン理論の応用についての研究が待たれている。 今回の研究では、テイム型とよばれる無限表現型ブロック多元環において不変デイド予想という、不変既約指標の個数に関する予想の証明に成功した。やや易しい通常デイド予想の場合とちがい、(当初予想されたとおり、)アウスランダー・ライテン理論が不可欠であり、ブロック多元環のアウスランダー・ライテン・グラフ上への群の自己同型群の作用を調べることにより、自己同型群の既約指標への作用が局所的情報により記述できたことが決定的であった。更に、その作用にコホモロジー的性質が関与していることもわかった。これは、いわゆる加群の剛性とも関連し、既約加群の構造、そのアウスランダー・ライテン・グラフ上の位置についても情報を与えることが期待される。これらをさらに解析することにより、(テイム型以外の場合も含め)導来同値に関するブルーエ予想への手がかりが発見される可能性が高く、これらの性質に関連性があることを見い出したことも、意義深いと思われる。
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