研究概要 |
graded ringのBuchsbaum性とその周辺の話題について研究を行った。その中で、Castelnuovo regularityの研究と、“r-standard"性の研究が、主な話題である。まず、Castelnuovo regularityについては、L.T.Hoa氏(Institute of Mathematics,Hanoi)と共著の論文(Bounds on Castelnuovo-Mumford regularity for generalized Cohen-Macaulay rings)をまとめた。この研究は、graded ringのregularityをa-invariantで評価するところに、オリジナリティがある。さらに、0次元スキームに持ち込んで、a-invariantをそのgraded ringの次数、余次元、次元、depthで評価するのである。そこで、この研究を発展させるため、0次元スキームについて深く掘り下げ、その結果を可換環論シンポジウムで報告した。次に、r-standard性は、私の前論文のr-Buchsbaumのアナロジーとして自然に出てきた概念である。これについて、論文(Spectral sequence theory for generalized Cohen-Macaulaygraded modules)をまとめた。r-standardという言葉は、この論文で初めて導入された。この論文の理論構成は、一般化を目指したものであり、ファンクトリアルに証明したところに特徴がある。その結果、応用として、guasi-homogeneousなgraded ringについてのBuchsbaum判定法について、局所コホモロジーの消滅によるものとBass numberによるものの2つの判定法が得られた。
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