研究課題/領域番号 |
05740081
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩崎 克則 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (00176538)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 超幾何関数 / 特殊関数 / ド・ラム理論 / 超平面の配置 / 点の配置 / 力学系 / 変分問題 / 中心多様体 |
研究概要 |
本年度の研究は二つの主題に分れる。第一の研究は多変数超幾何関数に関するものである。超幾何関数は数学の様々の分野や数理物理学に応用を持つ、極めて重要な特殊関数である。超幾何関数は、複素射影空間内の超平面配置の補集合上定義されたねじれホモロジー群とねじれコホモロジー群のカップリングとして定式化される。従って超幾何関数の性質を調べるためには、この(コ)ホモロジー群の構造を研究することが必要となる。これに関して金沢大学の喜多通武と共同研究を行なった。我々が発見したのは、上記(コ)ホモロジー群がある種の外積構造を持つということである。このことより特に、一般の超幾何関数を特別な超平面配置(ベロネ-ズ配置)に制限したものが、古典的によく知られたロ-リチェラの超幾何関数の外積として表わされる、という注目すべき結論が得られる。この結果は、まだ未知の部分が多い一般超幾何関数を、古典的なものと結びつけることができるという点で今後の研究に有用である。上記主題に関し、二篇の論文を喜多と共著で執筆し、現在数理科学研究科プレプリントシリーズとして公開中である。第二の研究では、行列代数上定義される、ある種の力学系を発見し、その軌道の挙動を詳細に調べた。この主題に関して一篇の論文を執筆し、やはりプレプリントシリーズとして公開中である。
|