研究概要 |
1次元トーラスtauを2pitheta(ここでthetaは無理数)だけ回転する同相写像により得られるC^*-接合積Athetaを無理数回転C^*-環という。次のような条件を満足するAthetaの準同型写像psiを考える。(1)Athetaからpsi(Atheta)の上への、指数有限型条件付期待値が存在する。(2)psi(Atheta)のAthetaにおけるcommutantがtruralでない。このときもしもthetaが2次の無理数でないならば、上の条件を満たすAthetaの準同型写像は存在しない。 次にalphaをAthetaの自己同型写像とし、alphaとAthetaとから得られるC^*-接合積Atheta×_<alpha>Zを考える。もしもalphaのConnes spectrumがtauと一致するならばAtheta×_<alpha>Zは、cancellation propertyをもつことがわかる。 最後に、2次元トーラスtau^2上のAnqai変換psi_oとFurstenberg変換psi_fを考える。すなわち、psi_o(x,y)=(e^<2piitheta>x,xy),psi_f(x,y)=(e^<2piitheta>x,e^<2piif(x)>xy),(x,y)epsilontau^2ここでthetaは無理数、fはtau上の実数値連続関数。このとき、psi_fがtopologically quasi-discrete spectrumをもつための必要十分条件は、psi_fがpsi_pとconjugateであることがわかり、また、任意の無理数thetaに対して、topologically quasi-discrete cspectrumをもたないが、uniquely ergodicであるようなpsi_fが存在することがわかった。
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