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確率微分方程式と無限次元空間上の一階偏微分方程式

研究課題

研究課題/領域番号 05740125
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関金沢大学

研究代表者

高信 敏  金沢大学, 理学部, 助教授 (40197124)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード確率微分方程式
研究概要

滑らかな係数V_i,i=0,1,...,n(ただし,爆発しないようにリプシッツ条件を課す)をもつ確率微分方程式を考え,その解をX(t,x)(xは出発点)とする.X(t,x)は,t↓0のとき,次のように確率テイラー展開される:X(t,x)=(1+SIGMA_IB^I_tV_I)zeta(x).
1.この展開は,漸近的なもので,一般には収束しない.しかし,これに代数的な意味を付けることができ,指数写像expにより,1+SIGMA_IB^I_tV_I=exp{SIGMA_IU^I_tV_<[I]>}と表すことができる.まず,このときの係数U^I_tを与える公式を得た.
無限和SIGMA_IU^I_tV_<[I]>は,1.で述べたように,一般的には収束しない.しかしながら,V_ii=0,1,...,nが生成するリー環が,“巾零"ならば,有限和となり,よって,通常の意味でX(t,x)=exp{SIGMA_IU^I_tV_<[I]>}(x)が成り立つ.また,リー環の条件を少し弱め,単に“有限次元"とするならば,無限和は,tが十分に小さいとき(正確に述べると,ある停止時刻T(>0)が存在して,0<t【less than or equal】Tのとき),収束し,そこで,上記等式が成り立つ.これは,Ben Arousが,以前(1989年)示したことであるが,我々は,1.で得た公式を基にして,同じ結果を得た.
3.1.の指数写像で,U^I_tをu^Iとすると,型式的にexp{SIGMA_Iu^IV_<[I]>}(x)となる.これは,無限次元空間上の一階偏微分方程式系の(一意)解となるべきものである.しかしながら,この方程式系,及び,その解について,数学的に厳密な定式化を与えることができなかった.これが,当研究の主目的のはずであったが達成できず至極残念である.これからの取り組むべき問題として,引き続き研究していきたいと思う.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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