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磁場のあるSchrodinger作用素の研究とその確率論への応用

研究課題

研究課題/領域番号 05740141
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関姫路工業大学

研究代表者

上木 直昌  姫路工業大学, 理学部, 講師 (80211069)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードSchrodinger作用素 / magnetic field / スペクトル / 確率解析 / 漸近挙動 / transverse analiticity
研究概要

磁場のあるSchrodinger作用素のスペクトルの下限は数理物理学的な興味はもとより確率論的にもWiener空間上の振動積分の漸近挙動と関連して興味深い対照である。しかしこのスペクトルの下限は今まであまり明確な形で評価されていない。一方2次元Euclid空間においてはこのスペクトルの下限は磁場の絶対値の下限で下から評価されることがPauli Hamiltonianの正定値性により容易に分かる。そこで本研究ではまずこの考えを発展させることにより一般の可算compact Riemann多様体において対応する作用素のスペクトルの下限を下から評価することを試みた。その為には、Pauli Hamiltonianを制限する空間を大域的に構成する必要がある。本研究では考える多様体の接vector束の部分束に概複素構造を導入することによりその様な空間を構成することが出来た。その結果目的のスペクトルの下限を磁場と曲率を用いて明確に表せる量で下から評価する一般的な公式が得られた。次にこのスペクトルの下限の磁場を大きくする時の漸近挙動を下から評価することを試みた。この様な挙動の主要な部分は局所的な量の一様評価で捉えることが出来る。すると先に使ったPauli Hamiltonianを制限する空間も局所的に構成すればよいことになる。従ってかなり一般的な状況でこの挙動の主要な部分を下から評価する見通しの良い公式が得られた。この結果からFeynman-Kac-Itoの公式を通してあるWiener空間上の振動積分で与えられる関数の漸近挙動を評価し、更にFourier解析の理論を用いてある確率線積分で与えられる確率変数の分布の解析性に関する結果を得ることが出来た。以上の結果は1994年発表予定の論文にまとめた。今後は以上の結果の更なる精密化を追究して行きたい。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N.Ueki: "Lower bounds for the spectra of the Schrodinger operators with magnetic fields" J.Funct.Anal.(発表予定). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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