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アルカリハライドにおける自由励起子の自己束縛過程

研究課題

研究課題/領域番号 05740209
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

辻林 徹  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (50214771)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードアルカリハライド / アルカリ妖化物 / 励起子 / 自己束縛励起子 / 一重項 / 三重項
研究概要

アルカリハライド結晶においては 自己束縛励起子が起源の発光が高い量子効率で観測される。これらの結晶は単純な構造を持つにも関わらず、その発光スペクトルは多様であり、励起波長によっても変化する。特に、n=1励起子吸収帯を励起したときには、バンド間励起のときとは顕著な違いが見られる。自由励起子が光励起により生成されたあとどのように緩和し、自己束縛励起子を生成するか、興味がもたれる。
本研究では自由励起子と自己束縛励起子のスピン状態には密接な関係があることに着目し、自由励起子の各スピン状態への分布を明らかにする目的で、アルカリ妖化物を紫外レーザー等を使って光励起したときに見られる発光を測定し、解析した。KI,RbIにおいては自由励起子発光は主に三重項状態から、NaIにおいては一重項状態からの発光であると最近 同定されている。本研究では結晶によって、このような違いが生じる原因について考察し、一重項・三重項状態間の分裂幅がLOフォノンエネルギーより大きいときは三重項状態に、小さいときは一重項状態に分布し易いと結論した。
KIにおいては自由励起子発光は主に三重項状態からのものであるから、KI結晶中に光励起により自由励起子を生成したときに結晶内を動き回っているのは三重項自由励起子であると考えられる。本研究ではこのことを確かめるためTIをドープした結晶において、STE発光帯及びTI^+が起源の発光帯の強度を 10〜85K の範囲で温度を変えながら測定した。温度の上昇とともにTI^+が起源の発光は減少し、それに代わってpi発光の強度は増大する。一方、sigma発光の強度も増大するものの、全体の強度の1%以下のままであった。このことは、結晶内を動き回っている自由励起子は主にpi発光の起源となる三重項励起子であり、sigma発光の起源となる一重項励起子ではないことを示している。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Toru Tsujibayashi: "Relaxation Processes of Free Excitons Accompanied by Triplet Luminescence in Alkali Iodide Crystals" Journal of Physical Society of Japan. 63. 335-346 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2020-05-15  

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