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重い電子系化合物を活用した極低温比熱測定装置の製作

研究課題

研究課題/領域番号 05740237
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関大阪府立大学

研究代表者

野口 悟  大阪府立大学, 工学部, 助手 (70180718)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード比熱測定装置 / 重い電子系化合物 / CeCu_6 / 低温比熱 / 電子比熱係数
研究概要

0.3〜100Kの温度範囲においてコンパクトで高精度かつ簡便な極低温比熱測定装置の製作を行った。この際、新しい試みとして比熱クライオスタットの熱浴材料に典型的な重い電子系化合物であるCeCu_6を用いた。CeCu_6は0.01K以上で磁気転移を示さず、電子比熱係数が銅の約2000倍という非常に大きな値を持つ。これの活用により極低温での熱浴の熱容量が1〜2桁アップし、即ち、外来の熱的擾乱、比熱測定時の熱リ-クに対して極めて安定な熱浴が実現し、温度計測の信頼性を高め、比熱の絶対値測定の精度が向上すると考えられる。そこで、先ずCeCu_6の作製を行った。原料元素のセルウム及び銅をモル比1:6の割合で秤量し、アーク溶解炉で1g程度のCeCu_6を10個作製する。これを試料粉砕器で数ミクロンの微粒子に粉砕、加圧成型器で13phi×1mmの数個のペレットに成型し、石英管に真空封入し、700℃、7日間の焼結を行った。得られた材料はX線回折によってほぼ単一相であることを確認し、放電加工機によって中心に4phiの穴をあけ、ド-ナッツ状に加工した。次に金属材料を加工して、^3Heクライオスタットの製作を行った。この際、熱浴の一部として^3Heポットの下にCeCu_6を接着した。これにより、熱浴の熱浴量は5Kで25mJ/K、1Kにおいても8mJ/Kと計算される。以上のようなクライオスタットを用いて、現在、計測システムの整備を行い、標準試料を用いて比熱測定感度、絶対値測定の誤差、測定温度限界等の評価を行っているところである。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2020-05-15  

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