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有機超伝導体微小単結晶の比熱測定

研究課題

研究課題/領域番号 05740245
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

中澤 康浩  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (60222163)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード有機伝導体 / 比熱 / 電子比熱係数
研究概要

申請書に記載した様に,本年度は有機結晶の低温比熱を測定する装置の開発を中心に研究を行った.断熱シールドと試料ホルダーとの間の熱リ-クを,おさえる事によって,10mg程度の試料を,2K〜30Kの温度域で,断熱熱パルス法を用いて測定する事に成功した.2K付近での測定可能な熱容量は,数mJ/K程度である.この装置では,試料空間の部品の交換により緩和法,AC法での測定も可能であり現在AC法の立ち上げを行っている.この装置を用いて,alpha-相の(BEDT-TTF)_2MHg(SCN)_4の一連の物質群に関する比熱測定を行った.この物質では,M=K,Rb,Tlでは,8K〜10K付近に電子系の相転移があり,電気抵抗,帯磁率に異常を示すが,M=NH_4では,同じ結晶構造をとり,バンド構造も似ているにもかかわらず,相転移を示さない事が知られている.今回の測定で,2K〜5Kの領域で,C/Tvs T^2は直線にのり,そこから見積もったgammaは,M=NH_4では約25mJ/molK^2であるが、M=K,Rbでは,10mJ/molK^2以下になることがわかった.この事は,後者の物質では,相転移に伴い電子状態密度が半分程度に減少し新しい金属相を形成している事を意味している.転移点近傍の比熱の振る舞いを,AC法によって測定する事と,磁場依存性を調べ低温金属相の磁気的性質みる事を次の課題として考えている.さらに,異なった結晶構造をもち,物質によっては超伝導や強磁性を示すk-相の物質群との対比検討を行う予定である.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2020-05-15  

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